「ボランティア講座(防災)」報告
縁あって、三宅島社会福祉協議会の方に声をかけていただき、
地域の方々とのボランティア講座の講師をさせていただきました。
テーマは、
「自然と向き合い「いざ」という時に助け合える関係を」
ということで、防災をテーマにワークショップ形式で講座を行いました。
参加者はスタッフ除いて4名と少なかったですが、
その分対話の時間に重点をおいて進めることができました。
偉そうに講師と言っても、
僕自身が防災についての専門知識を豊富に持っているわけではありません。
僕自身の東日本大震災との関わりや、
三宅島の地図などをツールに、
参加者の考えを引き出し、共有し合うような時間を創りました。
なので、ファシリテーターという方が近いとは思います。
内容としては、
こんな感じで進めました。
前半は東日本大震災のことを、
ボランティアとして東北の復興支援に関わらせてもらった体験から少しお話させていただきました。
津波クイズや、
2013年と2016年に行った時のステージの違いや気付きなんかもお話させてもらいました。
そして、参加者それぞれの「2011年3月11日の時」も輪になって対話形式で共有。
「船に乗っていて、1日下船できなかった。」
「横浜のビルの8階にいて、ビルとビルが衝突しそうな程揺れた」
「小笠原にいて、湾の潮が考えられない程引いた。」
などなど各々の体験を共有しました。
後半は、
三宅島の赤色立体地図を使って、
自分たちが住んでいる島の地形について対話しながら学びました。
カルデラの多さに驚きます。
そして最後は、
今回は神着開催ということで、神着地区の地図を囲んで、
『72時間生き残りシミュレーション』を行いました。
今回の想定条件は、
◎首都直下地震で、都内は震度7で壊滅状態。三宅島は震度5の地震。
◎季節は12月。
というかなり厳しめの条件設定で、
一般的に言われる「救助が来るまでの72時間」
を生き抜くにはどうすれば良いのか、どういう場所が命を守る上で重要なのか、などを地図を囲んで話し合いました。
「商店は都道より海側ばかりだから、どこで食料を確保するのか」
「12月だから寒い、特に夜どう過ごすのか」
「畑の野菜も食料としては活用できる」
「この建物は丈夫そうだし、人が多く入れる」
「倒木を薪として活用して暖をとろう」
「生活に必要な水は天水槽のものを活用しよう。古い家ならあるはず」
あくまでシミュレーションではあるが、
こういった対話をしておくことで、
「いざ」という時にどう動けば良いかの意志疎通がスムーズになると思います。
22年に1度の頻度で噴火すると言われる三宅島。
三宅島で暮らすということは、そういった自然災害が身近な存在としてある暮らしであるということ。
自然に逆らうのではなく、向き合い、どう対策と対応をするかが重要だと改めて実感しました。
もし首都直下型地震がきた時は、島に支援が来るのは相当遅れることが予想できます。
自分たちの命を自分たちで守れるように、意識していきたいですね。
参加してくださった皆様、社協の方々、
未熟な僕にこのような機会をいただきありがとうございました。
僕らの寺子屋キャンプなども、お子さんの命を預かっているプログラムです。
災害時対策と、子どもたち自身が自分の命を守れるような学びを深めていきたいと改めて思いました。
最後に、復興ボランティアにいった時にお話した地域のおばちゃんの言葉を。
僕は、この三宅島、そして東京諸島を守れるような人になりたい。
会社としてもそのためにできることを取り組んでいきたい。
真面目か!笑
By いとーまん